VANITY
Coffee Table
Barcelona, Spain
FORMICA
距離によって美しさは変わる
VANITY は、あるデザイントレンドへの問いかけから生まれました。白と黒によるミニマリズムが現代家具の主流となっていた時代に、私たちは装飾を単なる装飾ではなく、デザインそのもののコンセプトにできないかと考えたのです。 その答えは、FORMICA® の Digiform プロセスから始まりました。この技術は、成形時にオリジナルのグラフィックを合板へ直接ラミネートすることで、イメージを素材と切り離せない一部へと変えます。私たちは、その矛盾した魅力から蝶をモチーフに選びました。遠くから見ると青い羽は優雅で美しく映りますが、近づいて観察すると、その精巧な身体の構造はどこか見慣れない、不思議な印象を与えます。テーブルの静かで折り紙のように折り込まれたフォルムは、この知覚の変化そのものを作品の中心に据えています。
VANITY は現在、Barcelona Design Museum の永久コレクションに収蔵されています。
「蝶は世界中で美しさの象徴として認識されています。しかし、その身体の構造を間近で見ると、どこか不思議で落ち着かない感覚を覚えることがあります。VANITY は、その感情の変化をデザインによって再現するために生まれました。人々が立ち止まり、もう一度見つめ直し、デザインは一言も語らずに物語を伝えられるのだと気づくきっかけになればと思っています。」
— 角田 寛(Hiroshi Tsunoda)


